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(過ぎたことは忘れちまえ)つらつら書くなり
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 先日「コクリコ坂から」を見てきたのですごく久しぶりにレビューでも書いてみようかと。

監督が「ゲド戦記」の吾郎氏ということで、
公開前から各方面で良くも悪くも噂になっていたようですが、
個人的感想としては「想像していたより面白い」と思いましたね。

ストーリーとしては、横浜の山の手地区にある学校に通う
俊と海の恋物語ということになります。
(最初の場面で見える港の向きから、山の手地区からの風景だとわかる)
メインで恋物語、サブで学校の交流物語をやるという王道中の王道、
ジブリらしく無駄な説明は一切ないストーリー仕立ては好感度高かった。
(あと2人で散歩するのが山下公園だったりとか、あのフェンスは昔からああなのかとか、
細かいところで横浜市民大歓喜なつくりでした(^_^; )

時代設定や、人物設定など、懐古趣味と思われるものも散見されましたが、
実のところこれらの設定は懐古を目的としたものではないと思います。
というのも、もしこれが懐古映画であったなら、これほどひどい映画もなく、
薄っぺらな時代描写しかないからです。

強いて懐古趣味の場面を探すとすれば、合唱のシーンでしょうか。
あれは昔の日本映画へのオマージュではないでしょうか。
また、映画的演出として自転車で坂を駆け下りるシーンなどは、
ベタすぎて批判の対象になるだろうなと思います。

しかしそれら(時代設定・背景設定)すべてが、
主人公二人の関係を成り立たせるためだけに用意された舞台であるという点で、
無駄のない良い映画ともいえるのではないか。
これは単純に男女がお互いに惹かれあうという描写のみに重きを置いた映画であって、
それ以外のすべては実はおまけでしかないというのが私の結論です。

おそらく自称反懐古派と自称フェミニストたちからは、
かなりの批判を受けるでしょう。
何しろ女性のお掃除部隊みたいなのが出てくるので、
もうその時点でアウトだろうなとは思います。

ただ前にも似たようなことがあったのを思い出しました。
古代ローマを舞台にした映画で、女性が高い地位についてない、
と言って怒る人がいましたが、
時代考証という概念を理解しているのか疑問に思いましたね。

この映画の対極に位置しているのが「モテキ」で、
ダメな男に素晴らしい女性が何人もよってきて、
ダメ男にダメだししまくるという映画で、
現代を舞台として恋愛物語をやろうとしたら、
こういうものにしかならないわけです。

しかしそれはジブリがやるべきことか?
と考えれば、そんなことはない!という結論になると思います。
むしろそういう映画の真逆を作るのがコンセプトだったのではないかと。

ジブリの映画が説教くさくて人を選ぶのは昔からで、
そういうことが鼻につく人はこれに限らずどんなジブリ作品でもダメでしょう。
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