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(過ぎたことは忘れちまえ)つらつら書くなり
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最近スペイン語の諺・名言辞典のようなものを買った。
読んでみると、スペイン人の思考回路がよくわかって面白い。

たとえばタイトルのこれ:
En cien años todos calvos.
「百年たてばみんなハゲ」

これって名言なのか?とも思ってしまいますが、
よくよく考えてみると含蓄がある。
つまりこういうことだ。
百歳以上まで生きる人もいるし、はげない人もいる。
しかしこんな台詞をはくようになるのは、
少なくとも十代後半でしょう。
つまり、百年経ったらほぼ間違いなく死んでいる。
死んで腐れば「骸骨」になるわけで、当然髪の毛も無い。

要するに、
「人はみな死ぬ運命なのだから、日々を一生懸命生きろ」
という意味なのだ。
しかしそれをはっきりとは言わずに、
冗談めかして言う所が、スペイン風というか地中海気質なのだろうか。

言いたい事をはっきりとは言わない例をもう一つ。

No te digo que te vayas pero ahí tienes la puerta.
「帰れとはいわんが、出口は向こうだ」

これは、帰れという意味ではなく、
こういう無礼な態度をすることを戒める意味だそうです。

スペインではお客をきちんともてなすということを、
大切にしているわけですね。
しかし、大切にするがゆえに、他人の細かい仕草が気になり、
不愉快な思いをする人が多かったのでしょう。
そういうところからこの言葉が生まれた。

よく、スペイン人は南欧気質でおおらかで暖かいなどといいますが、
この二つの例こそスペイン人の性格をよく現していると思います。
しかつめらしい態度をとる皮肉屋のおっさんが目に浮かぶようです。
本音と建前は何処の国でも共通ですな。
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